能登半島地震の被災地では、国の制度により「仮設商店街」が整備され、飲食店や物販店が次々と開店しています。発災後に設置された「輪島塗の仮設工房」の店舗版をイメージしていただければわかりやすいでしょう。仮設住宅に期限があるように、仮設商店街にも3年間という期限が設けられています。しかし、新築の店舗が3年後に処分されることが決まっているのは、何とも複雑な思いです。
弊社はこれまで、輪島市本町通り(朝市通り)に2店舗、わいち通りに1店舗、マリンタウン入口に1店舗、計4店舗を展開していました。しかし現在、営業を続けられているのはマリンタウンの1店舗のみで、その他の再開の見通しは立っていません。発災から1年8か月を経て、このたびようやく仮設店舗に入居できることとなりました。
店名は 「わいちストアNAKAURAYA」。35年前、若手商店主らで立ち上げた「わいち商店街」の名を冠し、幅広い商品と情報が行き交う“サロンのような場”を目指して「ストア」と名付けました。取り扱う商品は自社製品に限らず、能登各地の逸品を揃えております。もちろん、各地を訪れてお買い求めいただくのが一番ですが、輪島にいながら能登の特産品を手にしていただける利便性を提供したいと考えています。まだまだ力不足ではありますが、この店舗が商店街、そして能登全体の復興に少しでも貢献できればと願っています。
最後に、人気商品のご案内です。輪島朝市で長年親しまれてきた「えがらまんじゅう」はできたてを提供し、地元の声に応えて弊社オリジナルソフトクリーム「ゆずぐると」が復活いたします。さらに、大人気の「輪島プリン」に加え、冬の風物詩「水ようかん」も通年で販売いたします。9月8日は弊社の創業記念日でもあります。創業115年を迎え、今後とも輪島の食文化を支えてきた丸柚餅子を継承しながら、新たな挑戦もしてまいります。
株式会社柚餅子総本家中浦屋
代表取締役 中浦 政克

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